[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
H356便。
僕は例の街に向かう為、ジェット機に乗り合わせていた。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
『目的地までに完食されたのは貴方だけですよ』
「せっかく良い席を取ったので」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
スタンド使いが居る気配はない。
気を緩める気はないが、移動中くらいはのんびりと過ごすのもいいだろう。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……時間は……」
[メイン3] モネ : そこに、手洗から戻ってきたらしい女性が横に座る。
[メイン3] モネ : 「……ふぅ」
[メイン3] モネ : 「……ねえ、そこのあなた」と。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……君、いや、貴方は?」
[メイン3] モネ : 「ああ、いや……別に、気にしないでちょうだい。ただ、若そうなのに一人で飛行機なんて、珍しいと思って。……一人旅?」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「ええ、連れは居なくて」
[メイン3] モネ : 身体のラインが隠れるような、長い紺のローブ姿で。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
若く見えるけど……
多分外見より歳上だな……
[メイン3] モネ : 「そう……偉いわね。どこに行くつもりなの?」
[メイン3] モネ : こちらの興味を探るように、首を傾ける。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「日本の……S市辺りに用事があって」
[メイン3] モネ : その言葉に、耳をピクリと動かす。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……」
[メイン3] モネ : 「……ああ、あそこは見るに事欠かないわね。珍しいものも多いし、楽しんでらっしゃい」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「ええ」
[メイン3] モネ : ……少しの間ののち。
[メイン3] モネ : 「……よければ、私が案内しましょうか?あの辺りは何度か訪れたこともあるし、どうせ明日は予定もないもの」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「いえ、初対面でそんなに良くしてもらっちゃ
悪いですよ。それに、既に目処は立っていて……」
[メイン3]
モネ :
「ふうん……年上だからって、遠慮しなくてもいいのよ?」
くい、と顔を近づける。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
……冷たい。この人の周り、妙に冷えるな。
気のせいか?
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「歳上だからじゃありませんよ。人として、です」
[メイン3] モネ : しばらく目の中を覗き込むように。
[メイン3] モネ : 「ふぅん……残念、振られちゃった」
[メイン3] モネ : ゆっくりと身を引く。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
ああいう人、なのか。
にしても日本で案内……
少し考えすぎか?
[メイン3]
モネ :
「…………ま、それじゃ……今はゆっくり休みなさい。一人旅じゃ、やることも多いでしょうし……」
そう言ってウインクを送り。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「ええ」
[メイン3] モネ : 「━━冷えるでしょ、今日は」
[メイン3] モネ : そう言って、再び席を立つ。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
……確かに、冷える。
さっき彼女に距離を詰められてから、妙に……
[メイン3] モネ : ……気付けば、辺りは不自然なほど……しん、と。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 妙に……
[メイン3] モネ : まるで━━ここの全員が、意識を闇の中に落としているかのように。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
おかしいぞ、静かすぎるッ!
さっきまでと『何か』違うッ!
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : この冷え、静けさ
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 何か間違いなく異常な事が起こっているッ!
[メイン3] モネ : その時。
[メイン3] モネ : がくん。
[メイン3] モネ : 大きな揺れが……機内全体に伝わる。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「ッ!」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
間違いないッ!
今この機はスタンド攻撃を受けているッ!
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
だとしたら本体はさっきの女……
いや、ブラフの可能性もあるッ!
[メイン3] モネ : そんな事態にも関わらず、静寂が支配する機内に……先ほど聞いた声が。
[メイン3] モネ : 「まあ、こんなもんでしょ。……結局、本命は分からずじまいだったけれど」
[メイン3] モネ : ただ一人……足音を立てながら。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : さっきの声……やはり本体は……
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
ここまで大きな動きを起こして……
こちらに気付いていないッ……!?
[メイン3] モネ : 「……あら」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「!」
[メイン3] モネ : 「まだ起きてたのね。早く休んだら、って……言ったはずだと思ったけれど」
[メイン3] モネ : そちらを見て、くすくすと。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 気付かれた……ならば
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「『ゴールド・エクスペリエンス』ッ!!!」
[メイン3] モネ : 「!」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「無駄ァッ!!!」
シートを強く叩くッ!
[メイン3] モネ : 「……何。座席に当たって、眠気でも紛らわそうってわけ?」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 突如そこに現れた樹木はジョルノを奥に押し出し、モネを弾き飛ばす!
[メイン3] モネ : 「……っ…!?」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
冷気……能力は冷気かッ!
『冷やす』能力ッ!
[メイン3]
モネ :
・・・
……その瞬間。文字通り、その女性は砕け散る━━粉々に。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……ッ!?」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
違うッ!
単なる『冷気』の能力では、これは説明できない……なら別に何か……
[メイン3] モネ : 「はぁ……あなた。」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……なんでしょう?」
[メイン3] モネ : さらさらと音を立てながら……再びその姿が修復される。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : サラサラとした白い冷気を纏うもの……
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
『雪』かッ!
身体を『雪』に変えているというのかッ!
[メイン3] モネ : 「ずいぶんと不思議な力を使うのね?……おかげで、綺麗な顔が台無しになる所だったわ」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……貴女も随分と不思議な能力を持っているようですが」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
しかし、マズイッ!
身体を『雪』に変える能力ッ!
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
拳で雪をはっ倒す事は出来ないッ!剣で雪を斬り倒すことも、銃で撃ち抜くこともッ!
『雪』はただ、『形を変える』だけだッ!
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 『柔らかいということはダイヤモンドよりも砕けない』ッ!!!
[メイン3] モネ : 「……汗一つ、かいてくれないのね。これだけのものを見ておきながら」
[メイン3] モネ : ……随分と冷静みたいだけれど。……もし、"あれ"の力が……そんな能力を見慣れているほどに、広まっているものだとしたら━━いえ。
[メイン3] モネ : 「……となると、やはり━━ここで排除しておくべきかしら?」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……排除、ですか」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「貴女、『覚悟』して来てる人ですよね?」
[メイン3] モネ : 「……?」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「人を『排除』しようとしてるってことは」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「逆に自分が『排除』されるかもしれないって」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「『覚悟』して来てる人ですよね?」
[メイン3] モネ : 「……」
[メイン3] モネ : ……この人。私を殺す気……みたい。
[メイン3] モネ : たかが十数歳の少年なのに……私を排除しようとしている?
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「『ゴールド・エクスペリエンス』ッ!」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
再び床を叩く!
狭い機内を覆うように蔦が犇くッ!
[メイン3]
モネ :
この少年はやるといったらやる……
・・・
『スゴ味』があるッ!!
[メイン3] モネ : 「……!」
[メイン3] モネ : 先ほどと同様に四散する身体。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : しかし、『最悪』だ!状況はッ!
[メイン3] モネ : そんな反応を見越したように、蔓の上に身体を再形成すると。
[メイン3] モネ : 「……残念。時間ね」
[メイン3] モネ : がががががが、と音を立て……前のめりに傾く床。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 僕の『ゴールド・エクスペリエンス』はその場で存在可能な『生命』しか創り出せないッ!
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 『冷気』によってはろくな生命を作り出す事が出来ないと言うのは、『あの男』との戦いで既に知っているッ!
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……ッ!」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 傾く床、スタンドを使って踏ん張る
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 時間、あちらも長く居れない理由があるのかッ!?
[メイン3] モネ : 「あなた……戦い慣れているようで、随分と戦いづらそうじゃない。あなたの本気、是非見てみたかったものだけれど」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「ッ!」
[メイン3] モネ : 不気味な笑みでジョルノを見つめる。
[メイン3] モネ : 「これだけ暴れちゃ……そうね。機長や乗客を眠らせずとも、勝手にS市直行便になってくれてたのに。二度手間だったみたいね」
[メイン3] モネ : そう言うと、ローブを取り……手の代わりに付いた、二枚の翼をあらわにする。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
翼……
彼女の能力は自らを雪に変えるものじゃないのかッ!?
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : いや、それ以前に……
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
さっきの台詞。
……そもそもこのままここに居れば僕が危ないッ!
[メイン3] モネ : 「それじゃ。……ふふ、生きていたらまた会いましょうね、少年くん」
[メイン3] モネ : ばさり、と翼を広げ。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……」
[メイン3] モネ : 衝撃で空いた窓から、その身を落とし……滑空する。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : やはり、あの羽根は飾りじゃない……『本物』だッ!
[メイン3] モネ : ……やがて、その姿が闇の街にぽつり消えると同時に。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
……ということは、必然的に……
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 『墜落』するのも『本気』と見ていいッ!
[メイン3] モネ : 置き土産とばかりに、片翼のジェットエンジンからの異音。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「!!!」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「間違いないッ!!すぐに墜落するッ!!」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : その異音を聞いて、駆け出す
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「『不時着』……させなければッ!しかし、どうやって!?」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……どうやって、じゃないッ!通さなければッ!!」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「『ゴールド・エクスペリエンス』ッ!」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : ジョルノは無事、レストラン・トラサルディーに不時着した
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : ……あれから、何時間か経った。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
落下地点にレストランがあるのが見えていなくて……
派手に落っことしたって怒られた。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 一応死者は出なかった。幸いだ。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : それから、近くの街でしばらく休憩と、矢の捜索を続けて……
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……手掛かり、無しか」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「……ふぅ~」
戦いを終え、一区切り。
矢の捜索は一旦打ち切って、鯖缶を補充した私は周囲に視線を送り。
[メイン3] エニグマ :
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
鯖缶の入った袋を、紙に変えて。
しまいこんだ。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
あの翼の女の動向も掴めていない。
状況は悪いか……
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : ……気付かぬ合間に、惹かれ合う。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : スタンド使いは、見えない『引力』に。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───……」
にしても、近くの町で飛行機の不時着なんて物騒よねェ~
巻き込まれたら任務どころじゃあ……
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 偶然。本当に偶然。
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 金髪の男と、視線が合う。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……おや」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「!! あっ……コニチハー」
片言を演じる。
というか、そのまま通りすぎればいいものを。何故か挨拶してしまった。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「……ああ、こんにちは」
に、対して、流暢な日本語で返す。
……今考えたら、少しは日本に不慣れな感じを出した方が良かったか……?
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
───こう挨拶をしてしまえば……
何か話題を広げ…………? …………ちょっと待って、何か見覚えがある顔ってわけよ。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「…………!!!」
嘘。いや、そんなまさか───海外のマフィア……ギャングッ!
パッショーネの……頭が、最近判明したって情報が最近入ってきたのは覚えてる。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
超極秘情報……
けれど、なんで───ここに。
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : パッショーネの……『ボス』がッッ!!?
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「……?」
何か顔色が悪いな……
何か、対応を間違えただろうか?
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「…………」
でも、待ちなさい……
いくらパッショーネの『ボス』といえど……スタンドの存在を知らない可能性は高いし……一般人を装えば、もしかすれば……
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
それに、強いとは限らないし。
今までずう~っと、秘匿だったわけだし。15歳の少年だから、という理由で。
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「あ、あのぅ~ すいませェ~ん……お伺いしたい事があるんだけどぉ」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「?……何だい?」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「……んん」
軽く、可愛くしたつもりで咳払いをして、頬を指で掻きつつ。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「そのぉ~……この辺に───『矢』」
そこまで口に出した───。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「『矢』?」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
目をピクリと。
その場の空気が変わる。
勿論僕の心もだ。
……聞き間違いであれば……
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「…………」
空気が逃げるかのように、肌をヒリつかせる熱気へと入れ替わり。
瞬間、私はこの雰囲気の正体を理解した。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「……ええ 『矢』……
矢じりに……古代エジプトの、なんていうかな? スカラベが───意匠として
綺っ麗~に飾り付けられてるの」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……『矢』……」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
間違いない。
この子の言う『矢』は僕の探す『矢』と同じだッ!
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : だが……どうする!?
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 単刀直入に聞かれた以上、はぐらかしたり動揺したそぶりを見せれば疑われるッ……!
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
だが……今の動揺、もしや僕が『パッショーネ』の現ボスであることに勘付かれている……?
考えすぎならいいが……
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
もしそうだとすれば……
『誤魔化す』のは逆にまずいッ!
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
「ねえ…… どうなのかしら、ってわけよ」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……ああ。それなら……今僕も、探しててね」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「!」
あれ……意外に物腰が柔らかいっ……けれど確かにこの男も、探している……「矢」を
け、けれど……どう攻めた物か。
これはまさに『余裕』の態度───?
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「あ あはは……そうなのォ~~~……奇遇ねェ~!
私もそれを探してる所なわけよ ちょっと急用で」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
『矢』を探しているのなら、その素性は絞られる……
ここは攻めてみるッ!
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……『財団』の方ですか?」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───」
おそらく、その時……『緊張』が
私の回答を誤らせる。
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「財団、?」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───!!!」
財団───『スピードワゴン財団』の事……!
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「知ってる! 知ってるわ! いや、そう! 財団の方、だけど」
口ではそう言いながらも、足は二歩後ろへと下がる。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 知ってる……
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : つまり、『内部』の人間ではない……!
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……あんた『何』です?」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───『何』……」
ピクリ、とも動かなくなり。
冷たい、切っ先のような視線を送る。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「そうね……『何』と言ったら……
きっとあなたと『同類』よ…ジョルノ・ジョバァーナ……だったかしらね」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
『組織』の人間ではない……
だが『同類』……
『同業者』か……!
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
ボスから組織を乗っ取った以上、遅かれ早かれそれとは『衝突』する……
パッショーネは最大のスタンドギャングだが、『唯一』ではないッ!
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「なるほど……」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「ハァ~~
……ホント
誤魔化すのって、本当苦手ってわけよ───…………」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
私は、むしろ───何かをするわけでもなく
そのまま、パッショーネのボス、その近くに堂々と座る。可愛げのある風を装いながら。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……奇遇だね。僕もウソを吐くならともかく、『誤魔化す』のは得意じゃあない」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「……まっ、矢を探してる事は『ウソ』じゃあなさそうだから
そこは信用するし なら……商売敵のはずだけど……
任務を遂行するのに……無駄に争うのも、また違うと思うのよねェ~」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
違う。ホントは争ったっていいけれど、素性がわからない以上。
警戒の色は、より色濃く。
そして何より───先ほどの戦闘による疲労が、まだ回復できていないし
爆弾だって、補充しきれてない。残り僅か。お披露目しすぎた、ってわけよ。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……僕も、同意見だよ。あくまで僕達の目的は『奪い合い』であって、『殺し合い』じゃあない」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「そういうこと」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : コク、と頷いて見せると。
[メイン3] エニグマ :
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
スタンドの″ヴィジョン″を、傍に佇ませる。
これは───パッショーネのボス、そして並びにその構成員が……。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
『スタンド』を持っているかどうか、その確認。
それができるだけでも、仮に任務が失敗しても大きな収穫。
大目玉は避けられる、ってわけよ。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : やはり、この子もスタンドを……
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「『目で追った』ってわけよ」
ニヒヒ、と笑みを浮かべ。
───確定。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……」
[メイン3]
ゴールド・エクスペリエンス :
ヴ
ン
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
思わず、息を呑む。
これはあくまで一時凌ぎの交渉。
───万が一にでも、突然殴り掛かられる覚悟もしなければならない。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「…………」
だが、決して目を離す事なく。
その金色に身を纏ったヴィジョンを凝視する。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「……アンタは違う。
少なくとも言った事を今ここで破ることはない人だ」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───アナタも、ね」
理性という『体温』が、『細胞』が、『脈拍』がこの男にはあった。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「だから僕も破らない。
『やったことは返ってくる』。それだけだ。シンプルな答えだ」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「ええ、単純明快───
やりやすくてこっちも助かるってわけよ」
銃は脅しの道具じゃあない。スタンドも同じ。
これは突きつけてるのではなく、手の内を見せあっているのだ。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
これこそが、『信用』を勝ち取る行為。
しかし、同時にこれは。
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 決して、互いに『信頼』を買ってはいない。
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : あくまで『信用』
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : スン、と引っ込めて
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「ああ。お互い、矢を確保するまでは手を出さない。そういうことにしておこう」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
こちらも、スン、と引っこめると
フゥ~、と息を吐く。信用の為? いえ、普通に安心したってわけよ。
───乗り越えた。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「ええ、そうでもしないと……もうさっき、私も襲われたってわけ───
どうも勢力は一つじゃないってわけよ?」
そう情報を垂れ流して、二ヒヒと笑う。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「そのようだね……」
自らを飛行機で襲ったアレを思い返して。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───……えっ、あなたも?」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
ゲッ、勢力は一つじゃないようね、とは言ってみたけれど
まだいるわけ? 精々、あの男のバックにいるのだけかと思ってたんだけど……。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……何?その顔……」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「フゥーン…………勢力が少なければ
すぐにでも、奪い合いというか、見つけた方が先に持ち去るって感じの
ゲーム感覚で済むと思ってたけれど……」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「はぁ~~ こりゃあ先が暗いわねぇ?
暗闇の荒野って感じ、ってわけよ」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「……その荒野に道を切り開くのが、面白いんじゃあないか」
「その『覚悟』がッ!」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「……プッ アハッ
アーハッハッハッハッ!!! 何よ、アナタも『覚悟』って言うのね!
今日で『二人目』ってわけよォ~~~!」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
今頃、アイツはまだ瓦礫に埋もれているのか。
這い上がってる頃か───……まぁ、どっちでもいいけど。這い上がってくれた方が面白いってわけよ。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「『二人目』か……」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「……ハァ~~~ 何だ
マフィア……ギャングのボスだから気を張ってたけど
ところでアンタ 15歳よね。同じ高校生ってわけよ」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「アンタはもう通ってないだろうけど、ほぼ同い年
よろしくね~♪」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
道を切り開く、か。
私は少々切り開くというか、焼き切る形だけど───実際面白いわよね。
きっと、その『ベクトル』は違うけれど。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「ああ、よろしく。君の方が、少し上かな?」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「まっ、そういう事になるわねー……あっ、そうだ
アンタ、鯖缶好き?」
パワー
スタンドの、肝心の『能力』は互いに探り合わず
歩を揃える。『今』この時だけは。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「嫌いではないです」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「あ~ よかった……なんかアンタ『カモ肉』好きそうな見た目してたから
じゃっ───ここら辺で買っておく事ね」
でも、あげないってわけよ。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 少し眉を下げて、目を逸らす
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「えっ、あっ、何よォ~~~欲しいのォ~~~……」
いや、違う。もっと違う何かを踏み抜きかけた。
そう思った、私は笑顔を絶やさずに、しれっと目を逸らされた隙に
鯖缶を取り出して、美味しく頂く。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「……まあ、いいか。彼女とこうして『引かれ合った』ということは……恐らくそう遅くなく次の相手とも出会うことになる」
……その時の相手は、僕が『真実』へと近づく道標となるだろうか。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
[メイン3] 保登心愛 :
[メイン3] 保登心愛 : 買い物をしながら歩いている私達の前に…とんでもない光景が見えた…
[メイン3] 保登心愛 : 「あ…あれは…!」
[メイン3] ディアちゃん : 「……?」
[メイン3] 保登心愛 : 「まさか…トニオさんの店か…!?」
[メイン3] 保登心愛 : そう、トニオさんの店に飛行機が…
[メイン3] ディアちゃん : 「ひこうきだねー!」
[メイン3] 保登心愛 : トニオさんの店に走り出す
[メイン3] 保登心愛 : 頼む…無事でいてくれ…!
[メイン3] ディアちゃん : 「きらちゃんいっちゃったなー」
[メイン3] ディアちゃん : 「わたしもいこー」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「……しまったな」
あくまでも人の住む場所に近いところに墜としたせいか、まばらだが人が集まって来ている……
[メイン3]
保登心愛 :
「……!」
墜落現場に…人がいる!
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「やっぱ近くで見ると圧巻ね~ なんでこんな所に不時着したのかしら?」
[メイン3] 保登心愛 : 「大丈夫ですか!?」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「……それは」
カリカリと頬をかいて
[メイン3] ディアちゃん : 「きらちゃーんはやいよー」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「え? って、ウワッ!! ビックリしたァ~~!!!
……もしかしてなんか勘違いしてるかもしれないけれど、私たちは
ただの野次馬よ、やーじーうーまー、ってわけよ!」
[メイン3]
保登心愛 :
「そ…そうだったんですか…」
いや…それよりもトニオさんは…!
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「トニオ、さん?
あっ、ア~~~!!!」
不時着した場所をよく見ると、押しつぶされてるどころか
建築の際に使われた木材のミンチが出来上がっている。これは……。
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「もしかして、ここに人がいたの? 店のようだけど……」
[メイン3] ディアちゃん : 「わー…ひどいありさま…」
[メイン3] 保登心愛 : 「そ…そんな…」
[メイン3] トニオトラサルディー : 「ワタシノ…ミセガ…」
[メイン3] 保登心愛 : 「!?」
[メイン3] 保登心愛 : 「ト…トニオさん!?」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「……ギョワァアアアアアアッッッッ!!!」
突如、背後からボソリと聞こえた声にびっくりすると
そこには───おそらくこの店で働いていたであろう、トニオさん、と呼ばれる人物が。
[メイン3] ディアちゃん : 「みせなんてーさっきのおにいさんになおしてもらえばいいよー!」
[メイン3] 保登心愛 : 「い…生きてたんですか…よかった…」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……その節は、どうもすみません……」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「ちょっ、何であんたが謝るってわけよ」
[メイン3]
トニオトラサルディー :
「イイエ…ヒコウキノ事故ナンテ天災ノヨウナモノデス…」
「シカタアリマセンヨ…」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
暗部には暗部のルールがある。
たとえば、私のところは大体……ほんの少しの欠片もない非関係者、つまり一般人を巻き込むのはご法度。
まぁ~、私ならこんな事はしないわね。きっとこのボスもそうでしょうし。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「不時着させた時、一応の操縦を取っていたのが僕でしたから……」
[メイン3] 保登心愛 : 「何があったんだ…」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「え?」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───まさか、アンタ……そんなクール気取っといて……『当事者』……
ってワケ~~~!?」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「その節で、不時着させた直後は相応に言われたもので」
[メイン3] ディアちゃん : 「ひこうきがおちたんだー…たいへんだったねー!」
[メイン3] ディアちゃん : 「…………………」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
さ、さすが『頭』ねェ~……
そりゃあ、こんなのに頭上がるわけないってわけよォ~……と思いながら
ふと、近寄ってきた少女を一瞥する。
[メイン3] ディアちゃん : あれ…?なんか…みおぼえあるな…
[メイン3]
トニオトラサルディー :
「ソコマデニナルヤマレヌ事情ガアッタノデショウ…」
「シカタアリマセンヨ…エエ…マタアタラシイ場所ヲサガスダケデス」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「すみません……」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : ……と、視界の端に見覚えのあるものが写る。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
……バカな。
いや、考えすぎかもしれない。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : だが……この髪色は……ッ!
[メイン3] ディアちゃん : …なぜだかしらないけど……あ…あたまが……われるようにいたい…!
[メイン3] ディアちゃん : 「はぁ………はぁ………」
[メイン3]
保登心愛 :
「……?どうしたディアちゃん…?」
彼女の不審な様子に不安になる
[メイン3] ディアちゃん : 「な、なんでもないよ……」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
この『髪色』。
色濃く思い出されるのは……『ボス』ッ!
[メイン3] ディアちゃん : 「なんだかあたまがいたいだけ……だいじょうぶ…」
[メイン3]
保登心愛 :
「それは大丈夫ではないだろう…すぐにでも病院に行こう」
トニオさんの店が無事なら料理っていう手もあるんだが…
[メイン3] ディアちゃん : 「う、うん……」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……考え、すぎか?」
[メイン3] : 「お前の倒すべき、部下はそいつだ。」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───……?」
何、今の空気。
と、思ったその時だった。
[メイン3] ディアちゃん : 「う、うあああああ………!!」
[メイン3] 保登心愛 : 「………!」
[メイン3] ディアちゃん : 「ぶか……?たおす…べきぶか……?」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……」
[メイン3] 保登心愛 : さっきと同じ…!彼らがそうなのか…?
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 何かまずい。『異常』なことが起きているッ!
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「!!?」
何───この嫌な、空気。
感じた事の無───……
[メイン3] : 「そうだ。仕留めろ。奴は…」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
いや、なんで
私、この空気。
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 初めて、じゃない。
[メイン3] キング・クリムゾン : 「部下ではなく敵なのだから。」
[メイン3] ディアちゃん : 「………っ!キング・クリムゾンっっ!!」
[メイン3] キング・クリムゾン :
[メイン3]
保登心愛 :
「……!」
これが…ディアちゃんのスタンド…!
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「ハッ───!!!」
マズい。刺すような殺気が、雨のように降り注ぐ。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「ッ!!!」
[メイン3] ディアちゃん : 「じかんを…ふきとばす!」
[メイン3] キング・クリムゾン :
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
『キング・クリムゾン』!
倒されたはずの、倒したはずの、『皇帝』の能力が今、目の前に、確かに居るッ!!
[メイン3] キング・クリムゾン :
[メイン3] キング・クリムゾン :
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───」
咄嗟に紙となり───宙を漂い、少女から数m離れた場所で着地している。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
だが、この時。
フレンダの『意識』は無い。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「『ゴールド・エクス』……
[メイン3] 保登心愛 : 突然の出来事に咄嗟に動けない
[メイン3] キング・クリムゾン : 「終わりだ。ジョルノ・ジョバァーナ」
[メイン3]
キング・クリムゾン :
「ハァッ!!!!!」
一瞬で、ジョルノの腹を貫く。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……ッ!!」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───えっ!?」
い、いつのまに、私は離れて───気づけば事態は一変していた。
[メイン3] キング・クリムゾン : 「貴様はこれで…終わりだ…」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「ジョ
ジョルノ───!!!!!!」
[メイン3] ディアちゃん : 「あ………あぁ……!!!」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「しまッ……!」
[メイン3]
保登心愛 :
「……なっ!?」
何が起こった…!?そ…それよりこれは…!?
[メイン3] 保登心愛 : 時を止める能力!?
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
反応が遅れたッ!
『キング・クリムゾン』にはその一瞬で充分だというのにッ!
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
何が起こったか、何も、わからない。
『理解不能』!
『理解不能』!!
『理解不能』!!!
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
時が止まった? だとすればなぜここまで全てが動く?
『承太郎』と『DIO』でさえここまでできたという情報───無いってわけよ!!!
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「……っあ、無駄ァッ!!!」
咄嗟に、『キング・クリムゾン』を殴り飛ばす
[メイン3]
キング・クリムゾン :
「ちぃっ!!」
即座に持ち主の所へと戻る
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
駆けるッ───何がなんだかわからないけれど
『動かなければ』……潰えるのは、ジョルノだけではない
私も、全勢力もッッッ
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「しまったッ……!か はッ……!!」
腹を貫かれ、そのまま倒れ込む
[メイン3] エニグマ : ───″ヴィジョン″が浮かび上がる。
[メイン3] 保登心愛 : このままでは…何があったのかは知らないがこのままではマズイ…!
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
紙を開き───狙うは、スタンド? 本体? ───……!
爆弾をッ……宙に
さすがに何がなんだかわかってなさそうな女の子に、これは直接向けられないってわけよ!
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
宙で、爆裂させ
せめて注意をそちらに向けられるように───
[メイン3] 保登心愛 : 考えろ…!今この場でできる最善策を…!
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「『ゴールド・エクスペリエンス』……!創り出せ……生命を……ヒトのパーツを……」
[メイン3] ディアちゃん : 「あぁぁ……………わたしは…!!」
[メイン3] 保登心愛 : 「キラークイーン!」
[メイン3] キラークイーン :
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
───!!!
形容するなら、チェスで最初こそは足並みを揃える
『キング』と『クイーン』
[メイン3] 保登心愛 : 「第四の爆弾”ザ・ワールド”!」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 掴み取った瓦礫が、蠢く肉へと変貌を遂げる
[メイン3] 保登心愛 : 「時よ爆破しろ!」
[メイン3] キラークイーン : カチッ
[メイン3] キラークイーン : ドゥウウウン
[メイン3] 保登心愛 : 彼女はあの男に因縁があった…そしてこのままではあの男は死ぬ!
[メイン3] 保登心愛 : ならば…!
[メイン3] 保登心愛 : ジョルノを掴み、そのまま
[メイン3] 保登心愛 : ばれない所にまで、走り抜ける!
[メイン3] 保登心愛 : 「そして時は動き出す!」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「!!?」
けたたましい爆音が再び、私の物ではない。鳴り響いたと思えば。
ジョルノはとっくに私には見えて、少女にはおそらく見えないであろう「死角」に。
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : これは───「時間停止」……!!!
[メイン3] ディアちゃん : 「………………ぁぁぁ!!」
[メイン3] キング・クリムゾン : 「ジョルノが消えた、か………お前と一緒にいたあの女も居ないようだな。」
[メイン3] ディアちゃん : 「ど、どういうこと……?」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「ハァー……ハァー……」
私に見向きしない。それは救いだ、せめてジョルノの方に視線を送らない。
彼の存在がバレなければ、おそらくこっちにあの拳は叩き込まれない。
巻き込まれる事はない、はず。
[メイン3] キング・クリムゾン : 「騙されていたのだ。あの女も。部下と成りすまし、お前を騙した裏切り者という事だ。」
[メイン3] ディアちゃん : 「そ……そんな………うぅぅぅあたまがいたい……!!」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───」
スタンドが、少女を苦しめている。
僅かながら確認されている。スタンドの『暴走』……だが時に、暴走こそ乗り越えても
『自立』したスタンドによって……人生を破壊される者もいるという。
[メイン3]
ディアちゃん :
「わたしは……ふたりを…しまつしなくてはいけない……そういうこと……?」
[メイン3] キング・クリムゾン : 「そうだ。お前が手にかけるのだ。話し合いなど、ある筈もない。」
[メイン3] ディアちゃん : 「……………………………」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
しまつ……『始末』───……
二人を。
けれど、私にとってあの二人は『さっき会ったばかり』の赤の他人。
放っておいても、何も問題は、無い。
[メイン3] キング・クリムゾン : 「奴等を探せ、そして仕留めるのだ。」
[メイン3] キング・クリムゾン : 「そして…お前が帝王へと登るのだ。」
[メイン3] ディアちゃん : 「ていおー………」
[メイン3] ディアちゃん : 「………………」
[メイン3] ディアちゃん : わたしはあるきだす。ぶかを…うらぎりものを……しとめるためにも
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「───待ちなさい」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : ふと、私の口から漏れ出した。
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 静止。
[メイン3] ディアちゃん : 「…………だれ?」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「…………」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「フレンダ=セイヴェルン……」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 目を逸らしたまま、そう淡々と。
[メイン3] ディアちゃん : 「………わたしはディアだよ」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「……アナタ……何をしにいくつもりかしら、ってわけよ」
まるでいつもの癖かのように、紙を取り出して
手元でくしゃくしゃと音を立てて。
[メイン3] ディアちゃん : 「………………しまつ。」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「……一人は、あなたの、友達でしょうが
それにもう一人は……私の……『信用』を買ってくれた客、なのよねェ」
くしゃっ、とひと際大きく紙を潰す。
[メイン3] ディアちゃん : 「…………………」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「……」
固唾を呑み。静寂がただ、漂う。
[メイン3] ディアちゃん : 歩き出す。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「御利口じゃないのね、あなたの……『保護者』はどういう教育してるのかしら、ね!」
ひゅっ、と音を鳴らすと。
勢いよく開かれた紙から、大量の煙玉が転がり。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
ボンッ!
ボンッ!!!
[メイン3] ディアちゃん : 「………これもキング・クリムゾンのみらいで…見た。」
[メイン3] ディアちゃん : 「………キング・クリムゾン」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───『未来』?」
私は、その時───そのスタンドの真髄を垣間見
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : ───
[メイン3] キング・クリムゾン : 出現し、フレンダが紙を広げる時間帯を消し飛ばす。
[メイン3] キング・クリムゾン : そして…結果だけが残る。
[メイン3] ディアちゃん : 「………………」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「…………ウソ」
すでに、煙は晴れかけており。
時間停止ではない。今、たった今「理解」した。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「時間を消し飛ばすってのは、過程を消し飛ばして
まさに……「結果」を残す、ってわけ……?」
不思議と、頭が冷えていた。
恐怖すら感じる暇もない、脅威。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
私は、考えていた。
煙玉を転がせば、咄嗟に後ろに二歩、右に一歩。
正確に。だからこそ、残った結果が───能力への理解と繋がった。
[メイン3] ディアちゃん : 「…………わたしにかまわないで」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
だが、もうこうなってしまえば『不発』も同然。
しかし煙玉が爆裂した、その過程こそ吹き飛ばされたが……
『結果』に至るまでの道筋は消えていない。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「……安心したわ、消し飛ばすとは言ってたけれど……
起こった『運命』そのものは……捻じ曲げられないようね」
たとえば、そこに自分は干渉しない事もできる、なんて感じだったら
終わりだけど。
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 私が、次の───紙を開いた。
[メイン3] ディアちゃん : 「キング・クリムゾン!」
[メイン3] キング・クリムゾン :
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
過程が吹き飛ばされる最中。
フレンダが、1コマ1コマずつ、紙を開いて何かをしているのが映る。
石畳に広がる───『水』
[メイン3] キング・クリムゾン : 「女………手加減は出来んぞ」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
その世界で、フレンダはその声が届くこともなく
『知る』事すらもできない。
[メイン3] ディアちゃん : 「……………」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
ただ、紙を開き───
水を石畳に、広げるのみ。
[メイン3] キング・クリムゾン : 紙を開いたという過程に割り込み、
[メイン3] キング・クリムゾン : その紙を奪い取る。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───」
その事に、気づく事もない。
[メイン3] キング・クリムゾン : そして…起こった事を全て吹き飛ばす。
[メイン3]
キング・クリムゾン :
「ふんっ!!!」
フレンダの腹を、
[メイン3] ディアちゃん : 「………やめて」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───ハッ」
気づけば、私が次に『電気』と書かれた紙を取り出したその瞬間だった。
私の───
[メイン3]
キング・クリムゾン :
「…………………」
弱めに殴り飛ばし。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
華奢な胴体は
そのまま殴り飛ばされ、壁に叩きつけられた。
[メイン3] ディアちゃん : 「…………………もうかまわないで」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「がはっ……!!! くっ……っっっっ……?」
立ち上がろうとするが、思いの他───力が入らない。
[メイン3]
ディアちゃん :
「……………」
そのまま、歩き出す。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「ま 待ちなさい───」
壁に叩きつけられたはずなのに、声が通るように出る。
だが、身体はダメージを受けていて、立ち上がる事すらままならない。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
───なんで、私はまだ……『いける』のに
なんで……立ち上がれないって、わけ。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
おかしい、私の身体。
───なにこれ。
[メイン3]
:
その時
私の脳裏に過ぎるは、血飛沫。
離れていく───消し飛ばされる、私の美脚。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「…………うっ」
ガクリ、と気絶しかける。
[メイン3] ディアちゃん : ………………
[メイン3] ディアちゃん : じゃまが…はいったけど…
[メイン3] ディアちゃん : にがさない……
[メイン3] ディアちゃん :
[メイン3] ディアちゃん :
[メイン3] ディアちゃん :
[メイン3] ディアちゃん :
[メイン3] ディアちゃん : …………………
[メイン3] キング・クリムゾン : 「おい……何故あの時、威力を弱める様に指示をした」
[メイン3] ディアちゃん : 「………………」
[メイン3] キング・クリムゾン : 「お前を『邪魔』しに来た女なんだぞッ!あそこで始末しなければまた奴は『邪魔』をしにくるッ!」
[メイン3] ディアちゃん : 「でも…………」
[メイン3] キング・クリムゾン : 「でもじゃないッ!お前は部下を始末して帝王にならなくてはならない!」
[メイン3] ディアちゃん : 「ていおう…」
[メイン3] キング・クリムゾン : 「そうだ!『帝王』だッ!お前は「帝王」になるべくしてこの力を手に入れたッ!」
[メイン3] ディアちゃん : 「うん………」
[メイン3] キング・クリムゾン : 「わかればいい…わかれば…次からは容赦はするな。全力でやれ」
[メイン3] ディアちゃん : 「わかった…ようしゃはしない……」
[メイン3] ディアちゃん : 「…………………」
[メイン3] ディアちゃん : ……………………
[メイン3] ディアちゃん :
[メイン3] ディアちゃん :
[メイン3] ディアちゃん :
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……矢は」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 結局、この場には無い……
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───…………『影』も『形』も」
無言で、首を横に振り。
『人』であった頃は感じる事のなかった瘴気を体中に浴び。
[メイン3] 保登心愛 : 「ぐっ…!一体矢はどこに…!」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「ったく、一応アンタより『お姉ちゃん』だってのに……
見つけられないわね───たかが矢の一本……」
汗を流すこともなく、呼吸を冷たく。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
時間が、無い。
この瘴気が町を覆うほどに強大になれば。少女は……。
[メイン3]
保登心愛 :
「そ…そうだったのか…」
お姉ちゃん、その言葉で彼女の事を思い出す…
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「ん、ああ……コイツより年上なのよ一応……それに私……」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「本当に、『お姉ちゃん』だったってわけよ……
可愛い妹がいて、えへへ……今頃どうしてるかな……」
[メイン3] 保登心愛 : 「…全てが終わったら、会えるといいな。」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「フフ───あなた、名前は?」
[メイン3] 保登心愛 : 「私か…」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 少女に訊いていなかった、名前を今───。
[メイン3] 保登心愛 : 「私の名は吉良吉影」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「……私は、
フレンダ=セイヴェルン……吉良、ね、いい……名前ね、吉に良……
けれど吉の傍に影が佇む……決して油断は、しない」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「全部、上手くいくことを前提で言うって訳よ」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン :
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「あの子のお姉ちゃんでいてあげて、ってわけよ」
あの少女の事を、脳裏に過ぎらせつつ。
[メイン3] 保登心愛 : 「勿論だ…その為にここに来た」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「フフ……───ジョルノ・ジョバァーナ!!!
貴方、言ってたわよね……「覚悟」とは───なんだっけ?」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「覚悟」とは、「暗闇の荒野」に───
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……道を切り開く事だッ!!」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「そうッ!!! ……『矢』は『見つかる』
そして『手』にする……『あなた達』がね、ってわけよ」
鼓舞するように、目を皿にして。
[メイン3]
保登心愛 :
「そうか…「覚悟」!」
暗闇の荒野の中でも…必ずつかみ取ってみせる!
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───けれど、『矢』がなくとも
あなた達なら、きっと……この瘴気を『跳ね返す』事もできそうだけど、ね」
なんてこっそり呟いてみせて。
[メイン3] ディアちゃん : …
[メイン3] ディアちゃん : ……
[メイン3] ディアちゃん : …………
[メイン3] ディアちゃん : ……………
[メイン3] ディアちゃん : 「…見つけた」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───!!!」
歪になりかけている魂だけが、そこに漂っているのが見える。
きっと二人には、しっかり『少女』が見えているけれど。
[メイン3] 保登心愛 : 「……!」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「『ボス』……」
[メイン3] ディアちゃん : 「わたしは…帝王になるために…ぶかを始末しなくてはいけないの」
[メイン3] ディアちゃん : 「ジョルノ…きらちゃん…」
[メイン3] 保登心愛 : 「あれの正体が私には詳しくは分からない…だがディアちゃんからは出ていってもらうぞ!!」
[メイン3] 保登心愛 : 「”ディアボロ”!!」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「…………幼気な少女に『寄生』するなんて……これが『帝王』なのね
なりたくないものってわけよ!」
[メイン3] ディアちゃん : 「………………」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「……」
ボスの『無敵』の能力に、今この状況付け入る隙はないかもしれない…
だが……
[メイン3] ディアちゃん : 「寄生…でもなんでもない…あれは…わたしの前世」
[メイン3] 保登心愛 : 「……!」
[メイン3] ディアちゃん : 「だから…ふたりの部下をけす。それだけ」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「……『前世』? けれど……アナタを、誑かしているのは……
その深紅に染まった……その『悪魔』でしょうが」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「やはり、君は」
[メイン3] キング・クリムゾン : 「何を勘違いしている?女…紛れもなく私はこいつのスタンドで、精神だ」
[メイン3] 保登心愛 : 「……」
[メイン3] 保登心愛 : 「違う!!」
[メイン3] ディアちゃん : 「…………………」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───吉良!」
二ヒヒと笑みを浮かべ。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
もう、笑みを浮かべて鼓舞するしか私にはできない。
血も、涙も、汗もにじませる事はできない。
これが精いっぱいってわけよ───『お姉ちゃん』
[メイン3] 保登心愛 : 「彼女はいい子だ、貴様の様な邪悪ではない!」
[メイン3] 保登心愛 : 「それに…」
[メイン3] 保登心愛 : 「彼女はジョルノを殴った時、明らかに動揺していた!」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「それに───私の事も」
[メイン3] ディアちゃん : 「……………………」
[メイン3] 保登心愛 : 「それこそが何よりの証拠だ!」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「ボス」
[メイン3] ディアちゃん : 「……なに」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「アンタがそれ以上……彼女が自分などという世迷いごとを話すならば」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「覚悟の準備をしておいてくださいッ!!!」
[メイン3] ディアちゃん : 「……最終ラウンドだ」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「貴方を詐欺罪と器物損壊罪で訴えます。理由は勿論おわかりですね?」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「貴方がそのような若気な少女を自分と偽り、その少女の人生を破壊したからです」
[メイン3] キング・クリムゾン : 「な、なにを言ってるんだ…?コイツは…」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「近いうちに(暴力に)訴えます!!!(魔女)裁判も起こします!!!」
[メイン3] ディアちゃん : 「さいばん…?」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「貴方は犯罪者です!!!」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「『ゴールド・エクスペリエンス』ッ!!!」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───アーハッハッハッハッ!!! ア───フゥウーッッ」
涙は浮かべないけど、笑いだけはこみあげてくるってわけよ。
アンタも、この土壇場で───少女の為に、言う事噛み砕いたってわけね。15歳の少年らしいわ、全く。
[メイン3] 保登心愛 : 「ジョ…ジョルノ…!?」
[メイン3] ディアちゃん : 「っ!キング・クリムゾン!」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「産まれろ!生命よ!」
その辺の小石に生命を注ぐッ!
[メイン3] ディアちゃん : 「…!?」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 小石が変化するは……
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 『亀』ッ!
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「───!!!」
[メイン3] 保登心愛 : 「一体何をするつもりだ…!?」
[メイン3] キング・クリムゾン : 「なにかよくわからんっ!」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「フレンダ!『あの紙』を!」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「ジョルノ───それを『待ってた』ッ!!!」
『あの紙』を、ジョルノに手渡す。
[メイン3] ディアちゃん : 「…やらせないよっ!キング・クリムゾン!」
[メイン3] キング・クリムゾン :
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : ピタ
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 血が、滴り落ちる
[メイン3] キング・クリムゾン : 貴様が紙を受け取ったという事実を消し飛ばし…この紙を取り上げるッ!
[メイン3]
保登心愛 :
「時を飛ばさせはしない!ザ…!」
だが一手遅い!
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「『接触』」
[メイン3] ディアちゃん : 「………!」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「その『中身』は、『接触爆弾』だッ!」
[メイン3] キング・クリムゾン : 「なにぃッ〜〜!!」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「『かかったな』ってわけよ───!!!」
ニヒィ、と笑みを浮かべ。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 『本命』の紙を取り出して
[メイン3]
ディアちゃん :
「ぐっ…………」
右手が、吹き飛んだ。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
そこから出た『鍵』を
「無駄ァッ!!!」
拳で亀へ叩き込む!!!
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「吉良さんッ!『鍵』を爆破しろォーッ!!」
[メイン3] 保登心愛 : 「!」
[メイン3] 保登心愛 : 「キラークイーン!」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
やるわね。さすが───真の『ボス』……そして
勝利、そして平和のVサイン
ピース───……
───『お姉ちゃん』
[メイン3] キラークイーン : カチッ
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : これは、僕がポルナレフさんに無茶を言って用意した『保険』だ
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 僕が作り出したものでもいい、この鍵をなんでもいいから何かの亀に『深く』埋め込む
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : そうすると、その亀に出来上がるのさ
[メイン3] ディアちゃん : 「だけど……それがなに!!」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
日本からイタリアを!
つなぐ直通回路!!
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 『ココ・ジャンボ』の『裏口』がッ!
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「ポルナレフさんッ!『矢』をッ!」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 矢が、その亀の鍵の中から飛び出す
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「吉良さんッ!!矢を手にッ!!!」
[メイン3] 保登心愛 : 「これは…!」
[メイン3] ディアちゃん : 「あれは…矢?」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
矢は『6本』
───だがその大半、すでに誰かの手にあると
パッショーネ───すでにッッッ!!!
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「そうよ───これが、これこそが」
[メイン3]
保登心愛 :
「ああ…わかった!」
矢のパワーを今、この手に!
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
今、まさに
私の視界に飛び込んでくるであろう───
レクイエム
───『鎮魂歌』
[メイン3] 保登心愛 : 瞬間!
[メイン3] キラークイーン : キラークイーンの体が…
[メイン3] キラークイーン : 爆散する!
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「ッ!?」
[メイン3] キラークイーン : ドゥウウウウウン!!
[メイン3] ディアちゃん : 「……!」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───!!!」
凄まじいパワー。
そしてそのパワーは、町を覆うとせんばかりの瘴気さえも吹き飛ばしていた。
[メイン3] キラークイーン : そして…
[メイン3] キラークイーン・レクイエム : その爆発から、新たなスタンドが誕生する!
[メイン3] ディアちゃん : 「…………っ!」
[メイン3] 保登心愛 : 「これが…レクイエムの私のスタンド…!」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「レクイエム
あれが吉良さんの
レクイエム」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「……キラークイーン……!」
[メイン3] 保登心愛 : 振り返り
[メイン3] 保登心愛 : キングクリムゾンに向かう
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───『レクイエム』ッッッ!!!
キラークイーンは、矢のパワーの先にいったってわけよッ!!!」
[メイン3]
ディアちゃん :
「キングっ!クリムゾン!」
わたしは…負けじと自分の名前のスタンドを呼ぶ。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「チェスで、キングが───クイーンに勝てる道理は……」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「アンタは果たして、『また』滅びずにいられるのかな?ボス…」
[メイン3] 保登心愛 : ディアちゃんにゆっくりと近づく
[メイン3] ディアちゃん : 「……っ!こないで!」
[メイン3] キング・クリムゾン : 残った左手で吉良へと殴り掛かる
[メイン3] キラークイーン・レクイエム : ガシッ
[メイン3] ディアちゃん : 「………っ!!」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
私は、瞬き一つ、していなかった。
気づけば、『結果』だけを残すようにガッシリと───
だが、一つ……キング・クリムゾンとは違う。
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : これからの───『想い』という『過程』は吹き飛ばさない!。
[メイン3] 保登心愛 : 「キラークイーン!第五の爆弾の能力!」
[メイン3] 保登心愛 : 「それは…」
[メイン3] 保登心愛 : 「概念を破壊する!」
[メイン3] キング・クリムゾン : 「…………!」
[メイン3]
保登心愛 :
「悪しき魂よ、滅びろ!」
キラークイーンは、ディアボロの意志だけを爆弾に変えて、破壊する!
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
美しい作法に身を包んだ
驚くほど完璧な
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
She's a Killer Queen
彼女はキラークイーン
[メイン3] キング・クリムゾン : 「っははっ…馬鹿だな…お前は……」
[メイン3] キング・クリムゾン : 「だが…悪くなかったぞ…………」
[メイン3] キング・クリムゾン : 「これで……私も逝ける…………」
[メイン3] キラークイーン・レクイエム : カチッ
[メイン3] キング・クリムゾン : 「取り憑いていた甲斐が…あったというものだ……」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : …………
[メイン3] キング・クリムゾン : 「…………………………」
[メイン3] キング・クリムゾン : キングクリムゾンは喋る事をやめ、ディアの身体へと戻って行く。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 登り行くボスの魂を見上げ
[メイン3] ディアちゃん : 「………っ……」
[メイン3] 保登心愛 : 「大丈夫か?」
[メイン3] ディアちゃん : 「きら…ちゃん……」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : バァーーーーz_________ン
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
───ふぅっ、全て……跳ね返したのね
今まで、全てが「マイナス」だった……
全ては「ゼロ」になり
きっと、これから「プラス」になっていくのね。
あの昇りゆく魂も、吉良と……ディアも。
[メイン3] 保登心愛 : 「良かった…君が無事で…」
[メイン3] ディアちゃん : 「めっちゃ右手がいたい…」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 怪奇!登り行く魂に先回りするジョルノ!
[メイン3] 保登心愛 : 「…ジョルノ、直してやってくれ」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……ああ」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 手からスタンドエネルギーを飛ばし、腕のパーツを再生する
[メイン3]
ディアちゃん :
「っ………」
治療されつつも痛みを感じる。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「…………」
ディアのパーツが『再生』したのを見て、私は目を細めて
常人には見えるはずのない、昇りゆく″はずだった″魂の行く末を苦笑しながら見守る。
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「何あれ」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「そして忘れたのか?お前はもう、死という結果にすら到達しない」
「……少女を利用して登ろうとしたとあらば、尚更だ」
[メイン3]
保登心愛 :
「…?」
見上げる
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「あ~ら、これは……
YES YES YES……」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「オーマイゴッド」
顔に手を当て、目を逸らす。
[メイン3] ディアちゃん : 「………?」空を見上げる
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「……僕の『レクイエム』は既に、『矢』を離れて僕の力として昇華された」
「アンタは、永遠に『迷宮』を彷徨う」
[メイン3] 魂 : 「な、何ィッッ!!?」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「さあ……アンタは果たして、滅びずにいられるのかな?」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : ギ ィ ン
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄……
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 無駄ァッッ!!!!!!」
[メイン3] 魂 : 「ぐおああああああああああああッ!!!」
[メイン3]
保登心愛 :
登ることのできないディアボロの魂を見て
心愛は、何故か他人事のようには思えなかった
[メイン3] ディアちゃん : 「なんだか…おじさん…かわいそう…」
[メイン3]
保登心愛 :
ディアボロ
「あれが…悪魔の末路か…」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「全てはもう……終わっている……」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「……フゥウウ~~~~ いやぁ……他人の人生なんてどーでもいいから
あんな風に満足していけそうになった時に、まるで……やっと海面に顔を出せそうな子供が ガシィッと
足を掴まれるのと同じ感じがして、腹の底から笑いがこみあげるわけよ」
[メイン3] ディアちゃん : 「そ、そうなのかな…?」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「……アハハハ そうよ
なぁ~んてウソウソ……ちょっと本当」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「ボス……お前はもう死んでいる(いろんな意味で)」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「特に真実に到達することは決して…」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───いやあ、アハハ……本当『お姉ちゃん』してたわね吉良……
まぁそれはそれとして」
グッ、と親指を立てると
その手には折りたたまれた紙が───。
[メイン3] 保登心愛 : 「これで…全てが終わったんだな…」
[メイン3] 保登心愛 : 「…?」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 紙を開き、突如、閃光───
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : ヒュルルルルル……
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : そして、空に花を咲かせる。
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「打ち上げ花火……こんな物まで紙にできるなんて
すごいわよねぇ~ アハハ……」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……ああ。綺麗だ」
[メイン3] ディアちゃん : 「すごいね!」
[メイン3] 保登心愛 : 「ああ、」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「これで───本当に全て終わったってわけよ
いや、あなた達にとってはこれが更なる『始まり』ってわけね」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───悪夢は、全て去った
それを振り払い切った新たな人生を、歩んでいくってわけよ」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
そう言うと、フレンダは
そのまま、踵を返そうと───
[メイン3] 保登心愛 : 「ああ…そうだったな、まだ始まりじゃあないか」
[メイン3] ディアちゃん : 「ていおーになるゆめは…あきらめないよ!」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「ははは……そっか」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「───頑張りなさい
お姉ちゃんを悲しませる事はしないようにね?」
後ろ向きに手を振って。
[メイン3] 保登心愛 : 「ハハハ…それならこれから大変だな、ティアちゃん」
[メイン3] ディアちゃん : 「うん!がんばるね!まずはぶかをつくらなきゃ…」
[メイン3] 保登心愛 : 「ありがとう、フレンダも、ジョルノも…」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「…………あら、何のことかしら───ふふんっ、なんて
ありがとね…………」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
「できなかったことを
やり残した事を
やれたんだから」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……さて」
[メイン3] 保登心愛 : 「……」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「行かないとね。一応、僕は例の『矢』を回収しに来たんだから」
[メイン3] 保登心愛 : 「…ああそうだ、ジョルノ」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……?」
[メイン3] 保登心愛 : 矢を投げ渡す
[メイン3] ディアちゃん : 「矢!いいなー!つかってみたい!」
[メイン3] 保登心愛 : 「その矢は返す」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「ああ、ありがとう」
[メイン3]
:
パサッ
[メイン3] 保登心愛 : その矢の力は…
[メイン3] 保登心愛 : 平穏とは程遠いからな…
[メイン3] ディアちゃん : 「わたしのキングクリムゾンもしんかしたら……どうなるんだろ!」
[メイン3] 保登心愛 : 「どうだろうなあ…ただスタンドだけが強くなる方法じゃないぞ?」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
……さ、行こう。
まだまだこの街でも、帰ってからもやる事は山積みだ
……まずは、この街の『矢』の行く末を見届けなければ。
[メイン3]
:
『───きっと』
『キラークイーンを支える 良い スタンドになる、ってわけよ』
[メイン3]
:
フレンダが先ほど───立ち去ろうとした方向。
そこには、表紙にその名の一つも刻まれていない『本』が落ちていた。
[メイン3] ディアちゃん : 「あれ……?きんぱつのおねえちゃんがいない」
[メイン3]
保登心愛 :
「これは…」
本を拾う
[メイン3]
:
『ただ 元に戻るだけ』
『ただ───元に』
本を手に取った吉良に、そう聞き覚えのある声で。
風に紛れて、聞こえてきた。
[メイン3] 保登心愛 : 「…ジョルノ」
[メイン3] 保登心愛 : この本を渡す
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 「……ああ」
[メイン3] 保登心愛 : 「この本が、君の所に行きたいと、そう聞こえたのさ」
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
「返して、来なくちゃね」
「……居るべき、場所に……」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 靴を鳴らして、歩いていく
[メイン3] 保登心愛 : 「…さあ、私達も帰ろう」
[メイン3] ディアちゃん : 「わかったー!きらちゃん!」
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : ……さ、今度こそ行こう。
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : 行くべき所へ。
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
[メイン3] ジョルノ・ジョバァーナ : ジョルノは無事、『真実』に不時着した
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
[メイン3]
ジョルノ・ジョバァーナ :
[メイン3]
キラークイーン・レクイエム :
第五の爆弾「キラークイーン・レクイエム」
【破壊力 - ∞ / スピード - A / 射程距離 - ∞ / 持続力 - A / 精密動作性 - A / 成長性 - A】
概念にすら触れる爆弾、キラークイーン・レクイエムに触れた物を破壊する
更にこの能力は相手がキラークイーン・レクイエムに触れても発動する、例え効果が触れたとしてもそれを破壊する
[メイン3] :
[メイン3]
:
数日後───……
ジョルノが『戻って』から
亀の中の『日常』が風変りしていた。
[メイン3]
ポルナレフ :
「……いや 何だ……
こうなる可能性はあるにはあるが……『こんな事』になるとはな」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「…………」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「いやいやいやいやいやいやいやいや」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「なにこれ」
[メイン3]
ポルナレフ :
「君は肉体を失って……近くの″亀″にその『魂』が引っかかったのだ
俺だってそうだったからな……」
[メイン3]
ポルナレフ :
「それにしても、その『エニグマ』というスタンド……
亀の中の整理がよぉ~く片付いて……便利だな
それに俺自身 こうやって若い女と一緒にいられるのは嬉しいもんだ」
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 「…………はは」
[メイン3]
フレンダ=セイヴェルン :
まぁっ、もうちょっとだけ
───楽しむってわけよ。
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン :
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン : 亀って何歳まで生きるの?
[メイン3] フレンダ=セイヴェルン :
[メイン3] ディアちゃん :
[メイン3] ディアちゃん :
[メイン3] ディアちゃん : あの後、ジョルノときらちゃんとわかれて…また新たにしゅっぱつすることにきめた!
[メイン3] ディアちゃん : こんどこそていおーに!ちゃんとしたていおーになってみせる!
[メイン3] キング・クリムゾン : 「………………」
[メイン3] ディアちゃん : あっ!キングクリムゾン!なにかいいほうほうみつかった?
[メイン3] キング・クリムゾン : 「…………………」
[メイン3] ディアちゃん : そしき?わかった!
[メイン3] キング・クリムゾン : 「……………………………」
[メイン3] ディアちゃん : しんらいできるぶかをもて?かおはしっかりだしてあんさつちーむはれいぐうしないこと?
[メイン3] ディアちゃん : わかった!がんばるね!!
[メイン3] キング・クリムゾン : 「………………………(^^)」
[メイン3] ディアちゃん : うん!!そしきさくせいがんばるよー!!!
[メイン3] ディアちゃん :
[メイン3] ディアちゃん :
[メイン3] ディアちゃん :
[メイン3] 緑へも : かきかき、かきかき。
[メイン3] 緑へも : かきかき......ああっ。
[メイン3] 緑へも : 「やっぱり…上手く行きませんね…」
[メイン3]
緑へも :
「あの時はチヒロさんの『頑な精神力』があったからこそ…やれた芸当なのでしょうか…
もしそうなら、流石としか言いようがありません…」
[メイン3] ラバーズ : 『マギィー!』と言いながら、何かCDに書き写している。
[メイン3] 緑へも : 「はぁ〜知りたかったな〜」
[メイン3] 緑へも : 「チヒロさんの過去全部」
[メイン3]
緑へも :
ふぅ、と息を吐きながら。
ぼーっと、どこか窓の外を見つめる。
[メイン3] 緑へも : ……...。
[メイン3] 緑へも : チヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさんチヒロさん
[メイン3] 緑へも : はっ。
[メイン3] 緑へも : また、彼女のことを考えてしまいました...!
[メイン3] ラバーズ : そんな主を、若干後ずさりながら見つめつつ。
[メイン3] 緑へも : とーもかく!と外を見つめ直す。
[メイン3]
緑へも :
……私は、自分がどうにもダメダメなんだって思ってました。
誰の役にも立たない、だから…アイドルなんかになっても、意味が無い
[メイン3]
緑へも :
アイドルだって、別に体を傷つけてもいい。
価値のない人間は、それが妥当…
[メイン3]
:
「捨て鉢で、死のうとする奴には」
「悪とか正義とか、言ってやる意味は無いの」
[メイン3]
:
「人は、引かれ合う」
「でも、それは殺し合う為なんかじゃあ、ないはずさ」
[メイン3] : 「私はいつだって『運命』の中に解を探す」
[メイン3] 緑へも : でも、あんなに真っ直ぐに…"解"に自信を持たれると。
[メイン3] 緑へも : アイドルたるもの、輝くものに惹かれてしまうのは…仕方ないじゃないですか。
[メイン3] 緑へも : だから、私は……
[メイン3] 緑へも : 小指を、すっと夜空に掲げる。
[メイン3] 緑へも : 「"星"は、見えました」
[メイン3] 緑へも : 「明るく綺麗な一番星」
[メイン3]
緑へも :
その小指から。
どこまでも続く、赤い糸が─────
[メイン3] 緑へも :
[メイン3] 緑へも :
[メイン3] 緑へも :
[メイン3] 緑へも : 縁は…切れませんよぉ?
[メイン3] 緑へも :
[メイン3] 緑へも :
[メイン3] 緑へも :